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院長ブログ ~癒 vis medicatrix naturae~

2014年02月20日(木)

食事療法と漢方療法による犬の病気の治療報告9 肝炎、泥胆症

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名前:山彦ちゃん(仮)
犬種&年齢:フレンチブルドッグ、15歳
去年より体重減少。今年2月になり急激に痩せ、食欲不振、起立不能となり他院で診察。胆嚢に影があり、泥胆(胆汁が結晶化して泥状になっている)又は胆石ができており、このため肝炎を併発し腫大していると診断。外科的に泥胆、胆石を除去することを勧められたが高齢のため、他の治療法を求めて来院。診察の結果、肝臓は腫大、腎膀胱泌尿器領域に冷感あり。胆汁の産生量を減らすための食事療法を指導するとともに利胆作用(胆汁排泄作用)のある生薬を処方、尿毒症を防ぐため腎膀胱の機能をあげる漢方処方と温灸により治療。ご家庭での食事療法、漢方、温灸によりその後、青黒~茶色の下痢便を排出した後、食欲回復し形のある便が認められ、起立して飲水排尿もできるようになった。5日後、漢方服用後に目を開けずに苦しそうとのことで来院。体温が低下していたため、マイクロ波治療器で腰部を加温しつつ人参湯を経口投与し、同時にブドウ糖加電解質の点滴を行った。処置後は鎮静し状態は改善した。鎮痛作用と腸管、胆管などの痙攣を止める漢方煎じ液、全身の機能を上げる補気剤を処方。治療を継続中。

高齢になってくると人間と同じく臓器の機能がだんだんと落ちてきます。特に肝臓は腸管で吸収された栄養、毒、すべてのものが代謝されるストレスのかかる臓器です。胆汁は食物中の脂肪分の吸収、毒物の便への排泄を担いとても大切な分泌液です。腸‐肝‐胆ラインは生命活動の生命線といっても過言ではありません。ご家族の熱心な食事治療、漢方服用そして温熱療法で回復の兆しが見えてきましたので、これからも一緒に治療を頑張っていきます。がんばれ山彦ちゃん!!